こんにちは!ティナです。
今回はいつもみなさんが見ている「研究者としての私」とは違う一面についてご紹介できればと思います。
私の好きな場所は南極大陸ですが、好きな動物は南極に生息していないホッキョクグマです。このような遠い地域でのフィールドワーク中には、お気に入りのレストランを選び放題とはいきませんが、好きな食べ物は餃子で、蒸し餃子、揚げ餃子、茹で餃子など種類は問わずどれも好きです。日本の餃子、香港のワンタン、イタリアのラビオリ、ドイツのマウルタッシェン...などなど。
私は大学時代にアラスカに渡り、南極の海氷をフィールドワークを通じて研究しました。残念ながら極地固有の餃子について学ぶことはできませんでしたが、大自然を満喫しました。広々とした空間、轟くような静寂、そして極地の空の崇高な色などなど。
都会での日常生活から遠く離れ、雪、ツンドラ、水、岩が果てしなく続く風景に囲まれていると、自分がいかに小さく、宇宙がいかに大きく、個人的な悩みがいかに些細なものであるかを思い知らされます。ただ、一度文明社会に戻ると、仲間や、熱いシャワー、ブルーベリーパイ、そして人間の文化に対する感謝の念を実感します。
私はよく環境問題に関する論文を紹介していますが、地球の健康が私にとって非常に重要である理由はおわかりいただけるかと思います。最近は、私が愛する場所を旅することを可能にする現代のテクノロジーや便利さが、同時に私が愛する同じ場所の劣化を助長しているというパラドックスに悩まされています。
大いなる力には大いなる責任が伴う。これが、私がエダンズで環境科学やその他のトピックに関する最新の研究を読み、校正し、時々動画でお話ししたりすることを楽しんでいる理由のひとつなのです!エダンズは、私の執筆活動やアドボカシー活動、教育活動とは異なる方法で、人間と地球との結びつきを実験し、関わることのできる新しい居場所です。私はこの新しい可能性にとてもワクワクしていいますし、みなさんと一緒に環境問題について深く学び合えることを楽しみにしています!
エダンズ・エキスパートのご紹介
Tina Tin(ティナ・ティン)
海氷地球物理学博士。南極でのフィールドワークと統計解析、海氷モデリングを組み合わせて海氷の形態と動態を探求し、気候システムにおける雪氷圏の役割の理解に貢献した。ヨーロッパとカナダで気候変動の影響を調査する研究チームを統括し、政策立案者向けの報告書を作成した経験を持つ。これまで60本以上の技術論文を発表し、うち15本は査読付き学術誌に掲載されたほか、気候変動と環境科学・管理に関する2冊の本を共同編集・共著している。International Journal of Wildernessのアソシエイト・エディターであり、European Association of Science Editorsのメンバー、Polar Research誌の特集号のゲストエディターでもある。Journal of Environmental ManagementやAustralian Antarctic Science Programを含む国際的な助成団体の査読者を務めるなど査読経験も豊富。