ウェブカンファレンス。好むと好まざるとに関わらず、COVID-19 がミーティングや発表の方法も変えました。以来、私達専門家のプレゼンテーションの舞台はますますオンラインに移行していいます。この変化に不安を感じますか?朗報があります!対面式プレゼンテーションのベストプラクティスのほとんどが、オンラインのプレゼンテーションでも使えるのです。ただし、同時に残念な事実もあります。私達の多くが(経験豊富な専門家や業界のリーダーを含む)、オンラインプレゼンテーションにおいて簡単に回避できるはずのミスをたくさん犯しているのが現実です。複数ミスをすると準備不足と誤解されたり、もっとひどい場合は専門家にふさわしいとは言えないプレゼンに見えてしまいます。この記事ではオンラインのプレゼンテーションで起こりやすい5つのミスについてお話しします。この機会にぜひスキルチェックをしてみましょう。
1. 準備不足
内容は適切ですか?長さは適切ですか? (下の「時間超過」参照)特に外国語でプレゼンテーションを行う場合(通常は英語)事前に可能な限り多くの練習を重ね、自信をつけてください。その際気を付けることは、セリフを丸暗記するのではなく、何を伝えるかを考えることです(下の「過剰な準備」参照)。
使用する機器に関しては、熟考しなければなりません。カメラ、マイク、もしくはヘッドセットを使いますか?特に自分が使い慣れたコンピュータ以外のコンピュータでログインする時には注意が必要です(個人的な経験ですが、コンピュータが動かなくなった時に、急遽同僚や妻のコンピュータを借りる事になったことあります)さらにWiFiの確認もお忘れなく!オンラインカンファレンスでは、プレゼンテーションをするのに十分な通信速度が不可欠です。
口角は上がってますか?背景は、すっきりとしていて、明る過ぎず、散漫でないものになっていますか?必ずヘッドセットかイヤホンを使いますースピーカーは絶対に使わないこと!きしむような機械音や環境音(キーパッドを叩く音、犬の鳴き声や子供の叫ぶ声など)まで伝わってしまいます。
専門家からのアドバイス:オンラインミーティングルームには、早めにログインします。もし自宅から参加する場合は、家族/同居人にオンラインカンファレンスがあることを伝えます(これまでに半裸の人が背景に映るのを見たのは、一度どころではありません!)。
2. 過剰な準備(がちがち/棒読み)
プレゼンテーションに苦手意識がある人はやりがちですが、すべての言葉を丸暗記してはいけません。退屈に聞こえ、原稿の棒読みになってしまうからです。スクリーンに映し出された原稿と同じものを印刷し、それをそのまま読み上げる人も見たことがあります。絶対に止めてください。
専門家からのアドバイス: もし準備した原稿から発表しなければいけない事情がある場合は、コンピュータのウェブカメラのすぐ下に、小さなスペースで表示します。そうすることで、(ほぼ)カメラに目線が向き、参加者の方を向いているように見えます。
3. 判読不能または非論理的なスライド
スライドは論理的な順番で提示します。16フォントより小さな文字を使わないこと!(モバイルデバイスを使って参加している人もいるかもしれません。)派手なグラフィックや色、気が散るようなアニメーション効果は避けます。伝えるべき内容や感情に関係のない、LUGs(大きい、無駄なグラフィック)も避けます。
専門家からのアドバイス:一枚のスライドに入れる内容にストイックになりましょう。Three-Sixty Rule(タイトル、見出し、箇条書きの三つについて、それぞれ60ワード以内とするルール)に厳密に従ってみてください。Less is more!情報は必要最小限が効果的です。
スライド例:
TYPES OF DIABETES
Type 1
• can develop at any age
• occurs most frequently in children and adolescents
Type 2
• is more common in adults
• represents about 90% of all diabetes cases
Gestational
• consists of high blood glucose during pregnancy
• is associated with complications to both mother and child
4. 時間超過
発表者の誰かが割り当てられた時間を超過したウェブカンファレンスに参加した経験は誰しもがあるでしょう(鬱陶しさを感じながら!)。そんな人にならないためには、どうすればいいか?他の参加者の貴重な時間に留意することです。不運にも、時間超過の発表者の次に順番が回って来たら、決して急がないこと。その代わりに、落ち着いて、ゆっくりしたペースで箇条書きしたポイント(上記のスライドの例を参照)を説明します。
専門家からのアドバイス:もし事前に準備した原稿やアウトラインがある場合、ワードカウントにより、所要時間の計算をします。ほとんどの人が、1秒に約12ワード話します。例えば、 500ワードの内容とすると、およそ4分間の発表時間となります。もしそれが割り当てられた時間を超過する場合は削ります。
5. 手探りの Q&A タイム
プレゼンテーションを行うずっと前から、聞かれる可能性のある質問を想定し、簡単な解答を準備します。そうする過程で、よくある質問を事前に回避するためにプレゼンテーションを更新することもあるでしょう。
質問を受けた時は、このパターンに従います。
- THANK the asker(質問者にお礼を述べる)
- CLARIFY their question(質問を明確にする)
- REPEAT it for the audience (especially in a webinar or large conference)[(視聴者に向けて質問を繰り返す(特にウェビナーや大きなカンファレンスの場合)]
- ANSWER the question the best that you can (出来る限り質問に答える)
- ENSURE the asker is satisfied(質問者があなたの解答に満足していることを確かめる)
- THANK the asker again(再度お礼を述べる)
専門家からのアドバイス:もちろん予期せぬ質問や、答え辛い質問を受けることもあるでしょう。それらの質問により脱線したり、時間超過に陥らないようにしてください。そのような時には、次のようなフレーズで話を転換します。「Thank you — that is an excellent question. Since time is short, can I get back to you afterwards with a proper answer?(素晴らしいご質問、ありがとうございます。残念ながら時間が足りないので、後ほどきちんとしたお答えをさせていただきます。)」
最後に
オンライン発表者には、プレゼンテーション以外にも、ライター、デザイナー、技術者に加えて外交家のような役目もあります。何よりもコンテンツを明確にし、礼節を踏まえた応対を大切にします。 Good luck!