レビュー論文のレビュー
レビュー論文の執筆をお考えですか?この記事では、エダンズのエキスパートが、世界中の研究者が手掛ける異なる種類のレビュー論文について解説し、これからレビュー論文の執筆をお考えの著者の皆さまや、これまでレビュー論文を検討してこなかった皆さまへ向けたアドバイスやヒント、さらに執筆の際のコツをお教えします!
ところで、レビュー論文って何?
はじめに話すのは、レビュー論文が実際のところなんであるかと言う疑問です。
レビュー論文は、学者が書く最も一般的な種類の論文の1つです(もちろん、定期的な査読付きの原著論文に加えて・・です)。
ワークショップやアドバイスを目的としたグループ活動で、私達はレビュー論文について、よく次のように尋ねられます。
- レビュー論文はすべて同じですよね?自分の専門分野で何かレビューして、ジャーナルに発表するものですよね。
- 通常の論文を書くより(レビュー論文の方が)、簡単に書けるのではないでしょうか。
- レビュー論文をまとめるのに役立つアドバイスやテンプレートはありませんか?
レビュー論文には様々な種類があり、それぞれ微妙な違いがあります。異なるタイプのジャーナルが、分野、研究の専門性、読者数などに応じたレビュー論文を出版したいと考えています。
ジャーナルがこれらの種類の論文を招待し出版する際の動機は、あなたの著者としての動機とは異なります!
通常、この種の論文はジャーナルの編集委員や編集者からの招待によってのみ書かれていることを覚えておくことが非常に重要です。それらは、ある分野において有用で情報を使用しやすい形にした、現在のリサーチクエスチョンや分野の要約です。
ジャーナルは、引用率を高め、人々にそのジャーナルのコンテンツを読むことに興味を持ってもらいたいと思っているため、著名な学者や研究グループのレビュー論文を招待することがほとんどです。
エダンズにお任せください!
エダンズが研究サイクル全体で提供するサービスの1つに、レビュー論文のアイデア生成およびその構成の両方の支援があります。
エダンズの専門家による科学チームは、あなたが次のレビュー論文のために実行可能なアイデアの生成を支援することが可能です!執筆に最適なレビュー論文についてのアドバイスをしたりや、執筆の支援も可能です。あなたの研究チームが持つ既存のデータをまとめると、出版可能と思わなかったものが、最終的に新規性のある、引用数の多いレビューになる可能性があるのです。
レビュー論文の特徴と利点
レビュー論文は、他の研究者が自分の研究で利用するためにそれらを検索するので、通常非常によく引用されます。
• レビュー論文を読み引用することで、研究者は多くの時間とエネルギーを節約できます。最近、他の誰かが既に実行済みなのに、なぜ同じ分野をレビューする必要があるのでしょうか。1報、2報の引用で済むのに、なぜ20報の論文を引用するのですか。
• また、臨床研究はさらに速いペースで実施され、より迅速に公開する必要がある場合もあります。
• 医師や他の臨床研究者は、ほぼいつも非常に忙しく、様々な責務を同時に処理し、研究開発と論文執筆を平行して行っています。
• 医学、ヘルスケア、および臨床の文献数もまた膨大です。毎年多くの新たな論文が発表されています。2019年だけでも18万報以上(1日当り2千報以上)です。
したがって、このプロセスをスピードアップし、私たちが書いた論文をより記憶に残り、読みやすく、効果的にする方法を開発する必要があります。
無料のPDF「レビュー論文の種類(Review Article Types)」を入手する
あなたは、自分がどの種類のレビュー論文を書く事が出来るか、考えているのではないでしょうか?
私達が文献を調査した結果から、9種類のレビュー論文をご紹介します。
ダウンロード可能なPDFを読み、あなたがレビュー論文に書きたい内容の範囲に最適な種類がどれか、確認します。PDFは世界中の研究者によって、一般的に執筆され出版されている9種類のレビュー論文をまとめたものです。
どのようにレビュー論文を書き始めるか
私達はよく、次のような質問をされます。
• レビュー論文を書く時に考慮するべき重要な問題は何か
• これらの種類の論文の構成は何か
そうですね、明らかにあなたが最初に必要とするのは、興味深く重要なクエスチョンです。あなたの専門分野の他の研究者が学びたいと考えること、もしくはスピードアップを可能とするためのものです。
全ての研究分野で議論されている問題があります。同僚が議論または反対することです。ただし、ここでの秘訣は、視野を広げ、研究において考えているクエスチョンを、すべての科学者にとって重要となるよう範囲を広げ、興味深いものにすることです。
あなたの研究に関連し、皆(科学者と非科学者)が興味を持つであろうクエスチョンはどうでしょうか。これは、あなたの研究が幅広いインパクトを与える事を確実にするために鍵となることの1つで、おそらくポリシーメーカーに注目されるでしょう。
レビュー論文の全体的な構成は何か
レビュー論文はまた、通常の論文とは構成が異なります。これらの論文を書くのに最適な方法は、あなたが検討しているクエスチョンを全体的に網羅する一連のテーマをメモすることです。
これらを行う1つの方法は、レビューのクエスチョンに対処するために使用された、異なる種類のエビデンスについて考え、次にこれらをテーマとして論文の構成を考えることです。例えば、「化学的根拠(chemical evidence)」、「生物学的根拠(biological evidence)」、そして「統計解析(statistical analyses)」もしくは主要な研究が実施された期間に応じ、おそらく「1990年代」、「2000年から2015年の間」またはこれらに沿った何かです。
これらの論文は、通常の研究論文と同じように構成することはできません。通常の「資料と方法(Materials and Methods)」の章や、「結果(Results)」の章はありませんが、「序論(Introduction)」で始まり、クエスチョンに関する既知の事項とあなた自身の意見を要約する「考察(Discussion)」もしくは「統合(Synthesis)」の章で終わります。
研究論文の章とは何か
優れた効果的なレビュー論文は、あなたの研究分野において特定の差し迫ったクエスチョンに対処すべきです。この方法であれば、クエスチョンを設定する「序論」から始まるかもしれません。
序論の章は、読者にクエスチョンが何か、初めの1、2文で伝え、次にクエスチョンに関する「現在の議論の状態」を要約します。
• 様々な流派(この主題に取り組んでいる人々)が、現在、このクエスチョンに対し、解決策となりうることについて何と考えているか
• なぜこのクエスチョンが議論になるのか
読者は、そのクエスチョンがなぜ興味深いのか、なぜ読み続ける必要があるかをはじめに知る必要があります。レビュー論文の「序論」の章は、通常の研究論文とは異なります。なぜなら、ここで過去の研究にあまり言及すべきではないためです。これは、後に論文の「レビュー」の章が当てられます。クエスチョンの概要、なぜそれが興味深く、人々がそれを注視するのか、おそらくこの順序で一連の段落にまとめます。論文をレビューする序論の章は非常に短い傾向にあり、論文の内容が後に来るため、シーンの設定にとどめます。
先に説明した通り、レビューの概要と考察(または解釈)の間にある章の一連の小見出しが必要です。これらの章の見出しがどうあるべきかについての明確な規定はありません。これは主題の分野によって異なりますが、簡潔で論理的な順序を保持します。
おわりに
文献をレビューすることは、あなたに以前何が起こったか、他の研究者にとって何がうまくいき、何がうまくいかなかったかを知る事が出来ます。
レビュー論文を発表すると言うことは、自分の分野の思考的リーダーとしての地位を確立できることを意味しています。あなたは、自分の理解の深さや批判的に研究を評価する能力を誇示することが出来ます。
また、あなた自身の発見を裏付けるために使用される可能性のある証拠を提供する機会であり、とりわけ、引用を得て、あなたのキャリアを向上させることが出来ます。
Good luck!ご健闘をお祈りします!!