Search engine optimization (SEO)
論文が検索されやすいよう、論文内のす重要な用語とフレーズすべてを、アブストラクトとタイトル、キーワードに使用しましょう。
検索エンジンのボックスにどんな言葉を入力すれば、自分の研究論文が表示されるか、一度時間をとって考えてみましょう。グーグルトレンド(Google Trends)等のWebサイトを使って、あなたの研究に関係のある人気の用語や傾向を調べるとよいでしょう。
SEOに最も影響があるのがタイトルで、特に最初の50文字(~10単語程度)はとても重要です。最近はスマートフォンなどの小さなスクリーンの端末を使って検索をしていている人が多いため、タイトルをクリックするかどうかは、タイトルのうち最初の単語にかかっています。
アブストラクトも重要です。ほとんどの場合は厳しい語数制限がありますが、その研究テーマに興味のある人に検索されやすい用語をすべて含むようにしましょう。また、できれば、最も重要なワードやフレーズは、繰り返し使いましょう。サーチエンジンでのヒットの回数を伸ばし、検索される際、上位に表示されるようになります。
キーワードは、あなたの論文に興味があるかもしれないひとを惹きつけることができます。 例えば、特殊な分析や手法について記載すれば、関連する複数分野の読者に読んでもらうことできます。また、特定の地域のデータを公開することで、あなたの専門分野以外の人が興味を持つかもしれません。よく考えられたキーワードやキーフレーズは、このように、読者をあなたの論文へ導いてくれます。
また、関連性の高い適切なリファレンスをつけることで、あなたの論文をより多くの人々に見てもらえるでしょう。多くのサーチエンジン(Web of Knowledgeを含む) は引用履歴の検索を提供しているため、出版されたある論文に興味を持った人は、その論文を引用した全ての記事を検索することができます。
キーワードに関するヒント
- タイトルの初めの2~3ワードを論文の主題にする。
- キーワードに類義語を使う。(例:“alien” と “invasive”、“folic acid” と “vitamin B9”など)
- 同じトピックの用語を使う。(例:“global warming”(地球温暖化) と “climate change”(気候変動)など)
ソーシャルメディア
デジタルの世界において、研究をオンラインのプラットフォームで共有することは簡単なことです。最も普及しているソーシャルサイトと言えば、もちろんFacebookとX(旧Twitter)です。いつでも自分が出来る時に特定のグループのページ上に投稿すれば、他の誰かによって拡散されるでしょう。あなたのブログの記事や、個人や機関のウェブページ、その他、CiteULikeやRedditなどの 関連したブログやソーシャルニュースのサイトなどへリンクしておきましょう。
オンラインでプロフェッショナルなアカウントとCV(履歴書)を管理しましょう。Academia、LinkedIn、 ORCID、Mendeley、ResearchGateなどのプロフェッショナルなアカウントは、あなたの出版済の論文のリストを掲載、管理するのに良い場所と言えます。自身の注目度や、引用度合を高めたいと思う著者は、このようなサイトや、自身の研究フィールドにおいて人気のある他のサイト上のプロフィールの維持管理に務めましょう。たとえ、あなたの論文がオープンアクセスでなくても、あなたの研究と論文に反映するキーワードを、それらのサイト上のあなたのプロフィールに統合させることが出来ます。
ウィキペディアのページを作成、加筆しましょう。ウィキペディア(Wikipedia)は大変人気の参照サイトで、クラウドで管理されており、誰でも寄稿することが出来ます。あなたの研究に関連したページを検索し、あなたの情報と引用を加筆してみましょう。
計量書誌学(ビブリオメトリクス)
科学的文書の成功度を測る、異なる測定方法を分析するためのメソッドは、いくつか存在します。
計量書誌学 (ビブリオメトリクス:著者の出版された研究や、ジャーナルの注目度の、標準的な量的分析)と オルトメトリクス (Altmetrics : ソーシャルメディア上の注目度を組み込んだ代替指標)は、著者やジャーナルのプロフェッショナルな成功を測るための重要な指標となります。著者の標準的な計量書誌学は、Hirsch index (h-index)で、ジャーナルの標準的な計量学はインパクトファクター(impact factor [IF])です。しかしながら、ジャーナルが属するサブジェクトフィールドに関連したパターンや、著者のセルフサイテーション、ジャーナルの注目度・重要性といった、いくつかのバイアスを考慮することによって、スコアの標準化を試みたいくつかの代替指標が、ここ10年で出てきました。
H-Index(h指数)
ハーシュ指数 (h-index or Hirsch number) は、分布曲線に基いた、研究者の出版された研究発表のインパクトを測る指標です。オンラインツールと無料のソフトウェアで、著者のH-Indexを見つけることが出来ます。その発表の引用総数や、引用平均寿命を用いる代わりに、これらのサイトでは著者の最も引用数が高い発表のインパクトを定量化します。例えば、仮にある著者のH-Indexが、「5」とすると、その著者の5つの論文は5回かそれ以上引用されたことを意味します。 より高いH-indexは、より高いインパクト (より多く引用された著者)を意味します。H-Indexはジャーナルや研究者グループにも適用することが可能です。
著者のH-Indexを調べるためのオンラインソース:
Web of Knowledge
Scopus
Google Scholar
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